少年サッカーにおける親の関わり方

少年サッカーに限ったことではありませんが、子どものことになると親はいろいろと口出しをしたくなるものです。
特に低学年の時は心配もしますし、子ども自身もまだ自立していませんから、その気持ちは分かります。

でも、少年サッカーでは親(保護者)の関わり方について、ある考え方が広く知られており、それを実践しているチームも少なくありません
ここでは、その考え方と、親の関わり方をご説明します。

目次

親への10のお願い

少年サッカーでは「親への10のお願い」という考え方が広まっています。
デンマークサッカー協会の教えだと言われていますが、実際にはデンマーク国内の少年スポーツの競技で使われている教えのようです。

では、その10のお願いとはどのようなものなのでしょうか。
原文は英語でしたので、サカイクさんで翻訳された内容を引用させていただきました。

1)子どもたちが自ら望んだときに試合やトレーニングに参加させてあげましょう。

2)試合中はすべてのプレーヤーに励ましの言葉を送りましょう。あなたの息子さんや娘さんにだけではなく。

3)成功にも失敗も同じように声援を送りましょう。批判ではなく、ポジティブな声をかけてあげてください。

4)コーチの選手起用を尊重しましょう。試合中に選手起用について影響を与えようとするのはやめましょう。

5)レフェリーの判定を批判するのはやめましょう。

6)プレッシャーを与えることなくプレーに参加させてあげましょう。

7)試合の後は結果の話だけでなく、覚えているプレー、楽しかったシーンなどについても話し合いましょう。

8)節度を守り、分別のある行動をとりましょう。何事も度を越してはいけません。

9)所属クラブの運営には尊敬の念を持って接しましょう。保護者と指導者間のミーティングでは、明確な指針を持ち、どのような態度で子どもに接するのかを話し合いましょう。

10)サッカーをプレーしているのは子どもたちです。決してあなた自身ではありません!

「親への10のお願い」で特に重要なポイント

この「親への10のお願い」、心にグッとくるものがありませんか?
管理人よっしーは息子が所属していたチームでこのお願いを教えてもらい、少し反省しました(笑)
そして実践しようと心に決めたのです。

では実際に実践してみて、特に重要に感じた項目をいくつかご紹介します。

成功にも失敗も同じように声援を送りましょう。批判ではなく、ポジティブな声をかけてあげてください。

これは、かなり大事です。
試合観戦中は保護者も熱くなりがちです。
「頑張れ!」などの応援はいいのですが、熱くなった結果、シュートを外したらため息をついたり、ひどいケースでは「なんで外すの!」と否定的な声を上げる保護者もいらっしゃいました

これ、実際に子どもが聞いたらどう思うでしょうか。
ミスしたら罵声を浴びせられるようになったら、ミスしないようにオドオドしながらプレイする子になっちゃいます

まずは、応援すること。ミスしたら「ドンマイ!」「次がんばろう!」と声を掛けてあげ、逆に良いプレイをしたら一緒に大喜びしてあげましょう。
そうすることで子どもたちはサッカーが楽しくなるし、失敗を恐れずにチャレンジする精神が育まれます

コーチの選手起用を尊重しましょう。試合中に選手起用について影響を与えようとするのはやめましょう。

これも非常に大事です。
特にサッカー経験者の保護者の方に多いのですが、子どもに対して「あそこがフリーになってるからパスを出せ」「そこのスペースが空いてるからカバーしろ」などと具体的な指示を出すことは絶対にダメです。

チームは担当コーチが指導しています。
もしコーチの指示と観戦している親から飛んだ指示が違うものであれば子どもはどちらに従えば良いか混乱します
しかも、コーチより親の指示に従うことも少なくないでしょう。
こうなると、チームの戦術や方針がバラバラになってしまうのです。

また、選手起用も含めて不満があっても、決して試合中に言ってはいけません。
保護者とコーチが対立するような姿を子どもたちが見たいと思いますか?
不満や考えは、試合中ではなく個別にコーチに相談することが大事です。

試合の後は結果の話だけでなく、覚えているプレー、楽しかったシーンなどについても話し合いましょう。

これは本当に意識してやりました。
点を決めたり、試合に勝ったことはもちろん褒めてあげるのですが、それ以上に子どもが楽しかったシーンや印象に残ったシーンのことをたくさん聞くようにしたのです。
そして、そのことも褒めてあげました
そうすることで、サッカーが楽しい!と思って欲しかったからです。

サッカーが楽しいと練習する、練習すると上手くなる。上手くなるとサッカーが楽しくなる。
以下、繰り返し(笑)

保護者の役割は、いろんな話を聞いてあげることによってサッカーの楽しさを子どもに認識させることなのかも知れません。

サッカーをプレーしているのは子どもたちです。決してあなた自身ではありません!

そして、これが一番大事!
子育てでも重要なことですが、子どもは自分の分身じゃありませんよね。

どうしても熱くなると子どものプレイに一喜一憂しすぎてしまいます。
でも、プレイしているのは子どもであって自分じゃないのです。
自分の思ったようにならないからと言って、子どもを責めたりイライラしたりするのは厳禁です。
少年サッカーでも、子育てでも一歩引いて見守ることが大事ですね。

まとめ

管理人よっしーの息子が所属していたチームはこれを厳密に実践していました。
特に上で重要だと述べた4つは徹底していました。
おかげでサッカー以外でも子どもの成長を感じることができたと思っています。

ただ、このような10のお願いを実践されていないチームや保護者も一定数はいます。
ひどいヤジを飛ばす保護者もたまに見かけることも・・・
こういった時、子どもたちはかなり冷めた目で見てました。

サッカーだけでなく人間育成にも通じるこの10のお願い、ぜひ実践してみてください。
きっとお子さんにとっても、保護者にとっても良い影響があると思います。

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